「スーパーガール」
少女漫画風のまったりした魔法合戦みたいな展開で、クリストファー・リーヴ版「スーパーマン」シリーズに急ブレーキをかけた感のある、ヘレン・スレイター主演「スーパーガール」(1984)よりはマシな出来だろうと予想していたが、まさか「劣るとも勝らない凡作」になっているとは意外だった。
ヒロイン主演のアクションのテーマとして1970年代に日本で流行ったのが「復讐もの」
その派手な男性版が「マッド・マックス」(1979)だろう。
本作は、宇宙を舞台にした「修羅雪姫」と「マッド・マックス」をミックスしたような「復讐アクション」になっている。
「修羅雪姫パターン」の復讐では流石に古めかしいので、その女性をスーパーガールが別の目的で助けるという展開になるのだが、結果的にスーパーガールが女性の復讐を代行するという結末になっており、すっきりするようなしないような曖昧な結末になってる。
宇宙が舞台と言っても、大半は「地球っぽいロケーション」で、「西部劇」などを連想させるセットが組まれていたりする。
ベースが復讐ものなので、悪人はステレオタイプな悪だし、全体のトーンも暗い。
全体的に予算をかけたVFX満載で、クライマックスはかなり派手目の大暴れが見られるが、屈折したヒロインの覚醒までに時間がかかりすぎる感じで、特に前半の爽快感は薄め。
全編の大半が宇宙を舞台にしているということは、どことなく「スター・ウォーズ」っぽくなってるわけで、この辺も新味が感じられない。
トーンの暗さ、悪人キャラの凡庸さなど、ヒーロー(ヒロイン)ものとしては世界観にのめり込みにくく、ヒロインに喝采も送りにくい内容になっている。
「スーパーマン」のケントにはロイスとのラブロマンス要素があるのに対し、こちらにはそういうロマンス要素もなく、良くある男性に助けられたり、男性を助けるるパターンではなく、自立した女性を描きたかったのかもしれないが、青春の苦悩とアクションだけなら「スーパーガール」ではなく「スーパーボーイ」でも構わなかったのではないかという気さえする。
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