「プレデター:バッドランド」
これまでのシリーズとは全く趣が違っており、地球が一切出てこない宇宙映画になっている。
ヤウージャ星の一族中、支配者の息子にしては軟弱と嘲られ、勇者になるべく、カリスクと言う最強モンスターの首を獲るため、そのモンスターが住む死の星「ゲンナ星」に降り立ったデクは、そこでティアという上半身しかないヒューマノイド型アンドロイドと出会い、カリスクを捕まえる道具として連れて行くことにする。
彼らの前には見たこともない動植物が待ち受けていた…
プレデターが地球にやって来て「人間狩りをする」という従来のパターンをあっさり捨て去っている。
「怪獣惑星」のような未知の環境で獲物を探すデクの冒険のような展開になっており、そこにティアの正体に絡む「別のお馴染みの設定」が絡んでくる「ユニバース的仕掛け」になっている。
アイデアとしては面白く、これまでとは違った楽しさが生まれているのだが、敵は馴染みのパターンなので、何となく既視感があり、ものすごく新しいものを見ているというほどではない。
モンスター映画としても、古典からあるパターンを使っているため、これもモンスター好きにはニヤリとさせる程度で、やられた!というほどではないが嫌いではない。
続編を匂わせるエンディングになっているので、今後はデクを主人公にした宇宙冒険譚になりそうだが、それが実現するかどうかは、本作が当たるかどうかがカギだろう。
出来としてはまずまずという感じだが、死の星「ゲンナ星」が意外と地球に似た平凡な風景だったり、何となく後半の展開が読めてしまうので、ものすごい傑作に出会ったというほどではないが、シリーズファンやSFファンが、本作をどう評価するかが興味あるところだ。
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