「八つ墓村」(2026)

今回の「八つ墓村」は原作というよりも、野村芳太郎監督、渥美清金田一版「八つ墓村」(1977)のオカルト性をさらに強調した感じで、もはやミステリというより怪奇ホラー

金田一耕助は探偵というより、他人の住居に無断侵入して物をくすねる、いわば原作に登場する「濃茶の尼」と似たようなコソ泥に近い。

展開が原作とはあまりに違うので、かえって笑ってしまうくらい。

時代設定が現在になっている時点で無理があるのだが、今までの映像化にはあまり登場しなかった「双子杉」の描写があるのが珍しい。

原作では事件に重要な役割を担っていた「濃茶の尼」が、本作では全く別キャラになっており、当然殺人計画なども存在しないし、殺人の動機もない。

全部過去の怨念の仕業だからだ。

となると、尼子の怨念と多治見家の戦いみたいな荒唐無稽なバトルが欲しかった気もしないではないが、そこまで予算がなかったのかもしれない。

オカルトなのでCGI加工のシーンが目立ち、それが怖いかと言うとそうでもない。

結果的にホラーとしても謎解きミステリとしてももう一つインパクトはなく、「何となく八つ墓村」みたいな印象だった気がする。


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