「我々は宇宙人」
芸大や美大系の秀才が作ったアニメという感じで、既存の商業アニメの記号的な表現には頼ってないため、手描きタッチでありながら独自のリアリズムを確立している。
背景も緻密で実写とみまごうばかりなのは、流石に芸大出身の監督のこだわりらしいと感じた。
ストーリーも既存の娯楽映画と違い、小学生の思い出が核となっているのだが、単なる子供向け映画ではなく、子供時代のちょっととしたすれ違いが大人になっても尾を引いている精神面での悲劇性が描かれており、こちらも今までのアニメでは見たことがない独自な世界観になっている。
雰囲気的には実写の方が向いているのでは?と思ったりもするのだが、見ているうちに、これは実写では描けないアニメ独自の世界だと感じた。
今敏監督の「東京ゴッドファーザーズ」(2003)なども、実写で描けそうな世界観なのに、やはりアニメでないと無理な表現なのだろうなと感じたのと似ているが、本作のリアリティは「東京ゴッドファーザーズ」とは完全な別物である。
通常の漫画のアニメ化などとは全く違う世界なので、かなり色々なタイプのアニメを見ていないと馴染めない絵柄かもしれない。
0コメント