「野生の島のロズ」
2025年、アメリカ映画、クリス・サンダース脚本+監督作品。
家庭用便利屋ロボットが、配送ミスでとある無人島の海岸に到着し、海岸にいたラッコによって起動するが、島には動植物しかおらず、コミュニケーションが取れない。
やがてロボットは動物たちの言語を習得し、仲間になろうとするが誰にも相手にされず、熊に脅かされて崖から落ちたロボットは、自分が鴨の巣の上に落下し、親鳥と卵を潰してしまったこと知る。
ただ、卵の一つは無事で、そこから生まれた鴨の赤ん坊は初めて見たロボットを親と認識してしまったので、ロボットはやむなくその鴨の子を育てるしかなくなる。
人間の役に立つ万能ロボットが、「子育て」という未知の作業を習得するしかなくなる過程を描いた作品で、子供よりも親世代の大人の方が勉強になる内容になっている。
3Dアニメは自然豊かな島の様子から、メカニカルなロボットまで自在に表現しており、この技術もいよいよ円熟期になってきたことがわかる。
後半、子供達を飽きさせないためかSFアクション風な展開になるが、なぜロボットの製造会社が攻撃ロボットを同行しているのか?など、ややわざとらしい悪の描き方は気にならなくもない。
それでも全体としてはよくできたハートウォーミングな作品であり、子供から大人まで楽しめる質の良いファミリー映画になっていると思う。
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